Mission Day at Sea X-faction Memories 01 Day One Sail Away

CrystaTechCrystaTech ✭✭✭
編集済: 12月 2019 SITREP

お散歩AGの @CrystaTech です。

2019 11/3~11/9開催の、海のミッションデイ『Mission Day at Sea』SITREP、『Mission Day at Sea - フォートローダーデール - https://community.ingress.com/jp/discussion/7494/mission-day-at-sea-x-faction-memories-fort-lauderdale 』からの続きです。

Mission Day at Sea - DAY1 出港 -

この日は朝から曇り空だった。

船に乗る前に洗濯を済ませておかなければならない。

船の中には自分達で洗濯をする施設が無い。ルームサービスで頼むと、Tシャツ一枚3ドルとか高額になってしまうのである。速乾性のスポーツウェアを持ってくるなどの対処はしてきたが、限界がある。何より予想以上の暑さと湿気、そしてミッションのハードさで相当汗臭くなってしまった我々は、コインランドリーを探す事に決めた。先ずはホテルをチェックアウトする。半マイル(800mぐらい)先に行ったところにコインランドリーがあるそうだ。荷物があるけど、歩けない距離ではないので歩いて行く事に決めた。それに、コインランドリーとは逆方向ではあるが、ホテルを去る前にもう一度イグアナを見ておきたかった。


前日、イグアナが木登りをしていた草っ原の一面に、今日は鳥達が身体を休めていた。自然豊かだな。鳥の写真も撮ろう。あれ?鳥にしては何か形がおかしいし動きが少な...あれ全部イグアナかーーーー!!!!!

イグアナ達が午前中の日光浴をしていたのである。ウニが真っ先に近づいて写真を撮る。

私も近づいて行ったが、ザザザーッと逃げられてしまった。50匹はいたのではないだろうか。恐るべしフロリダ。


コインランドリーは800m先ってホテルの人に言われたけど、ホントに800m先だったのかな...

みんな結構曖昧な事を言うからなぁ。洗濯物を予め分けて背負っていたので荷物が増えて重く感じる。

これ、今着てる服も汗臭くなっちゃうパターンだ。

ゴウンゴウン、ガタンガタンと機械が音を立てている。

受付でカードを貰い、お金をチャージする。3人分の洗い物をやたら大きな洗濯機に放り込んだ。よくある、丸い回転するやつだ。店のコーナーに重い荷物を降ろす。並んで椅子に座り、ボケーッとしていた。ホテルで碌に食べてこなかったので既に腹が減っていたとは恥ずかしくて言えなかった。洗濯が終わったら乾燥機にかけるが、1ラウンド終わってもグッショリしている。これは結構時間かかりそうだなぁ、そう思っていた。


ふと突然、何かゴソゴソしていたウニが 『無い!』 と言った。『何?』 と聞いたら 『パスポート!』 ...ヤベェ、洒落にならんやつだ。『そうだホテル!』 

確かに、もしここにないとすれば、先程チェックアウトした時に、レシートに書かれた値段とブッキングサイトの値段が違うと言う事でウニがパスポートを出して確認していたホテルの受付しか考えられない。『ちょっと行ってくる』 ウニがコインランドリーを出てホテルの方へ向かった。私はクマと、ウニの荷物を見守りながら洗濯物の乾き具合を再びチェックしていた。先に乾いたスポーツウェア類を出す。 『ウニ、今頃ダッシュしてんじゃね?』 クマが言う。『これ、まだまだかかるからゆっくりで大丈夫でしょ。』


店内には目ぼしいものはない。スナックの自動販売機には何故か激辛系のチップスばかりが並んでいる。常連客の好みだろうか。アイスキャンディーの自動販売機に惹かれたが、多分どれも脳天を破壊されるような甘さなのだろう。自分達が座っている椅子の後ろの壁には、古っぽいジュークボックスがかかっている。まだ動くのだろうか。

何ラウンドか乾燥機を回して、乾いた順からクマと一緒に洗濯物を畳んでいると、ウニが戻ってきた。

『あった!パスポート!!』 『おお!!!良かったーーー!!』 本当にそれは良かったけど、ウニよ、額から汗をダクダク流してテッカテカになっているのはどうしたんだ。『走ってきた!』

やっぱり!でも気持ちはとてもよく分かる。同じ状況だったら私もダッシュしていたかもしれない。ホテルの受付のお姉さん、カウンターでウニのパスポート握りしめて待っていたそうな。とにかく見つかって良かった。

洗濯物が大体許容範囲まで乾いたところで荷物をまとめ、Uberを呼んだ。


Uberで港に向かううちに雨脚が強くなり、土砂降りに近い状態になった。昨日のうちにミッションを済ませておいて本当に良かったね、という話を車の中でしていた。この大雨の中、ずぶ濡れになりながらスーツケースを引きずって墓場の中をぐるぐる回るとか、控えめに言って地獄である。 『今頃、墓でAGがキレまくってんな』 とクマ。私だったら10分でギブアップだ。


港のゲートの前でセキュリティチェックを受ける。パスポートと、Royal Caribbeanの乗船券を提示する。場合によっては荷物検査などがあるのだが(前の車はめちゃくちゃ食らってた)我々はスムーズだった。何だろう、空港のセキュリティもそうだけど、緩くしたりキツくしたりはランダム性があるのだろうか。全員厳しくしていたらいつまで経っても終わらないものなぁ。それとも不審に見える人を念入りにチェックしてるとか(私は何なんだ)?ゲートを通ると船が見えてきた。 『あれだ!』 『でけぇ!!』 皆で興奮して車内から写真を撮りまくる。

初めておがさわら丸を見た時も大きいと思ったけど、これはその比ではなくて、小さい部屋のたくさんあるマンションみたいだ。屋上にウォータースライダーが見える。

手前で大きな荷物を預け、乗船へ。Welcome to Adventure of The Seasのサインを見ると 『とうとうここまで来ちゃったよ感』 が凄い。

体育館並みに広いホールで結構しっかりとしたセキュリティチェックがあって緊張したりした。

エスカレーターに乗って長い通路を歩いて行くと強い磯の香りがした。どこをどう歩いて来たのか方向音痴の自分にはよく分からないのだが、下のホールから船の4階デッキの甲板に上がったようだ。

フォートローダーデールの港を見下ろす。生暖かい潮風が顔に当たった。既に雨は止んでいた。そこでもう1つゲートを通り、船内へ。この辺の事は興奮と期待でワクワクし過ぎてて半分記憶が飛んでいる。

船内の内装を形容すれば煌びやか、ゴージャス、ピカピカ、あたりが一番ふさわしいだろうか。私の感覚では『上品』ではない。だけどそのコテコテな豪華絢爛さが非日常的で何とも言えずウキウキするのである。

船の中に街が存在している。異世界へようこそ。

エレベーター前で船のマップを見て、これは絶対に何度も迷うと確信した。15階建てである。

その中に、幾つものレストラン、バー、ショップ、そしてカジノや映画館、スケートリンク、スポーツジム、プール、教会まで様々な施設が入っている。

取り敢えずはクマとウニの相部屋を覗きに行こうと言う話になった。ドアの前に行くと、ルームナンバーのプレートに封筒がささっていた。中にはクマとウニのIDカードが入っていた。そのカードを使用して船室を出入りしたりドリンクをオーダーしたりするようだ。ウニクマルームはちょっとお高いバルコニールームなのでベランダがあり、テーブルと椅子が備え付けられている。凪の日に海を眺めながらカクテルでも飲んだら最高だろう。私は残念ながら安くアップグレード出来るチャンスを逃してしまったのだ。

しかし!

クリスタルームもある意味オイシイ部屋だった。船首側の角部屋で、窓から船首を覗く事が出来る。

このような大きな船に乗ると皆がやりたがる事、それは船首に登って海に向かい、鳥の如く両腕を広げる例のアレ... 『タイタニックごっこ』 と相場が決まっている。つまり私は人々がタイタニックごっこをやっているのを部屋でビール片手にニヤニヤしながら鑑賞できるわけである。かなりオイシイ部屋である。特に今日は初日である。夕陽が沈む頃になれば、かなりの数のタイタニッカーが観察できるであろう。

速攻でタイタニッカーになったウニ。


15時頃にMDASメンバーでのミーティングがあると言う事で14階に集合。人でごった返していてよくわからない。総参加者は150人程度と聞いていた。取り敢えずは必要事項の書かれたプリントを取って、列らしきものに並ぶ。プリントにはMDASのイベントスケジュールの他、スカベンジャー・ハントの案内があった。参加した事はないけどOCFの写真お題のようなものらしい。お題をたくさんクリアすれば賞品が貰えるようだけど、お題に目を通して(あ、余程ヒマな奴がやるやつだコレ)と思ったのは内緒である。と言いつつもお題は頭に入れておいて、チャンスがあれば撮る準備はしていた。

MDASのネックストラップとAGネームが書いたカードなどを貰い、IDカードをストラップにつける。成る程、他にもたくさんいる乗客のうち、これをつけていればAGだと判別が付く。その後、避難訓練の為に大きな部屋に集められて説明を色々聞いて、やっと諸々解放である。


『とにかく飲もう!飲もう飲もう!』

ウニの頭は酒で一杯。

私の頭も酒で一杯。なんせ緊張と興奮で口の中がカラカラだ。


11階デッキは空に面しておりプールやジャグジーがある。そこに併設されたバーに3人で腰掛けた。結構混み合っている。これはどうやって注文するんだ?メニューがどこにもないけど、カウンターの奥に陳列されているものを頼めるんだろうけど、何がいくらなのかわからないぞ?

ウニが何やら注文したようだ。 『何?』 クマと2人で聞く。 『ビール。ブルームーン。』 ...そう言って、バーテンダーからIDカードを受け取りながら、ウニはちょっと苦笑いをした。『緑だけどブルー。』

よく分からんけど、IDカードを渡せば酒が頼めるらしい、ええい、よく分からんけど...コロナください!

クマも緑だけどブルームーンを注文し、プールサイドのビーチチェアで乾杯。

ウェイウェイウェイウェイ

クルーズだぜー豪華クルーズ船だぜー

昼間っからビアーだぜビアー

ちょっとムカつく感じの写真撮ろうかウェーイ

3人で、舌出して、もっとムカつく感じでー


とかテンション上げつつもまだ色々と雰囲気に圧倒されていて固まっている小物の自分。これはもっと酒が必要だ。

出港の17:30手前に出航記念パーティー(カウントダウンみたいなものかな?)があるらしいのだが、始まる様子が無い。また雨が強くなってきていた。プールで遊んでいた子供達が次々と上がってくる。この雨じゃ、夕方のタイタニッカー観察は期待できないな。


5階のインフォメーションセンターで聞くと、雨で屋内開催になったらしい。

『でも、外で船が出るところ見たいよね』 とクマ。

11階に戻り、雨を避けつつ桟橋が見下ろせる小さな屋外ステージの屋根の下まで走った。結構な音量でアップリフティングなEDMがかかっている。もしかして、ここで出港パーティーをやる予定だったのかな?


『エンジンの唸る音がした!出るよ!』

ウニが言った。全く揺れる事もなく、船はゆっくりと桟橋から離れ始めた。ゆったりと。茶色い海面に白く泡が吹き立つのが見える。手摺りにかけた指から流れ落ちる雨水に一瞬気を取られ、また下を見下ろすと白い船体と桟橋の間の茶色の空間が先ほどより大きく拡がっているのが見えた。

ウニもクマも、無言で海を眺めている。

ここまでも結構冒険だったけど、これからはもっと冒険なんだ。


『そろそろ行こう』

私は鞄についた水滴を払いのけながら2人に声をかけた。『酒を飲もうよ。また乾杯しよう。』


5階はアーケード街になっていて両手にバーやレストラン、ショップが並んでいる。ショップは煌びやかで如何にも高級そうだ。きっと平民には縁のないものが売っているのだろう。

パストリーやピザ、カットフルーツなどの軽食が置いてある店があるが値段がどこにも書いていない。昼飯を食べていないから小腹が減っているのだけど、困ったなぁ。取り敢えず酒を買いにバーカウンターへ。IDカードをスキャンすると、液晶にサインのフォームと$1 $2 $4とチップのオプションが出た。何となく見えない圧力に負けて$1のオプションを選ぶ。

『思わずチップ払っちゃったけどさ、このドリンクパッケージ(飲み放題のようなもの)買った時点で18%のチップ料金上乗せされてんだよなぁ~』

『今払った$1がIDに紐ついたクレジットカードに請求されるって事だね』

『あれ食べてもいいのかなぁ、お腹空いたなぁ』

『どれがチャージされて、どれがチャージされないのか、よくわかんないよね』

『そうだ!ウニクマルームに昨日のポテチあったよね!分かるまではあれで凌ぐ!』


船の夕食は20時と比較的遅いのである。(スタンダードの場合)


我々3人は、ウニクマルームでポテチをつまみながらビールをがぶ飲みしていた。

船酔い防止の薬は持ってきていたのだけど、船体が大きいから揺れないどころか、船に乗っている気さえしない。


『外はどうなっているのかな』 ...ウニがバルコニーのドアを開けた。激しい風の音がする。私もバルコニーに出た。遠くに微かに光が見える。『あれがフォートローダーデールだね。速いなぁ』とウニが言った。

もう既に完全に日は落ち、外は真っ暗だった。目を落とすと一面の黒色が広がっていた。7階からでは畝りや飛沫も見えないのだ。何もない空間がそこにある、そう思った。

『怖い怖い怖い、夜の海、ダメ!ナイトダイビングする人とか頭おかしい!』 私は速攻で部屋に戻った。怖いの~?とクマとウニがニヤニヤしながら部屋に戻ってくる。ちくしょー。


スカベンジャー・ハントのお題の『3人以上の人間ピラミッドを作る』を部屋の鏡台のミラー自撮りで頑張っていたら、夕食の時間が近くなったので4階のメインダイニングルームへ。同じく腹を空かせて早く来すぎてしまったAG達の溜まり場になっていた。『ここで合っているのかしら?』 『ここよ』20時きっかりに、スタッフがダイニングルームへの扉を開けたのでゾロゾロと入場した。感嘆の声が上がる。3階層の吹き抜けの天井から下がる大きなシャンデリア、赤と青を基調とした絨毯、白いテーブルクロス。船内の他の施設と違ってこちらは上品路線だった。『おぉ、豪華じゃねーか!タイタニックみたい!

アサインされたテーブル番号を探して椅子に座る。事前に3人揃って同じテーブルに座れるよう頼んでいたので食事も3人一緒である。我々のテーブルには8人のAGが座った。

余談ではあるが、MDASのPoCがENLで、そのコミュニティ周りからイベントが発生していった為か参加者の70%近くがENLだった(!)ため、テーブルに1人か2人は必ずRESを入れようと運営は頑張ったらしい。このテーブルには元々RESが2人いたのに加え、我々3人が固まっていた為、少しばかりRESが多いテーブルになったらしい。因みにメンバーの1人は夫と一緒に来たmuggle(Ingressをやってない人の事)の女性だった。

早速机の上のパンを取ってバターを塗り塗りし始めるメンバー。

それやっちゃうと、メインディッシュが入らなくなるぜ...(経験者)


隣の席のウォーリーに船上ポータルについて訊く。残念ながら『動くポータル』は実現しなかったそうだ。

MDASのチケットがソジャーナ保証込みだったから嫌な予感はしていたんだけど、これは本当に残念。動くリンクとか動くCFとか、何よりポータルを追いかけて船の進行方向にデッキをずんずん歩いて行くAGの集団とか見たかったんだけど...。


ウエイターがやって来て、メニューを手渡してくれる。

アペタイザー、メイン、デザートをそれぞれ10種類ぐらいの中から1つずつ(後から1つとは言わず複数頼めた事が判明した)選択するシステムらしい。何だか思っていたよりずっと豪華だ。めちゃくちゃ高いツアーってわけでもないので、毎晩同じようなものが並ぶビュッフェとかそんなのを想像していた。『アペタイザーにエスカルゴがあるね』 私がそう言うと、muggleのローリーが 『やだ、それカタツムリよ?』 と顔をしかめた。エスカルゴならサイゼリヤで食べた事があるけど本格的なやつは食べた事が無いな、よし、これにしよう。『やってみるんだな?』隣のウォーリーがニヤリと笑う。アメリカ人的にはエスカルゴはそんなにゲテモノなのかしら!?


続いて飲み物のメニューを渡される。ワインの種類がやたら多い。やたら高いのもあるけど、どこ産とか何とかのアロマとかそんなもん平民の私に分かるか。

『飲み放題の適用、確か$12までだったよね?』

隣のウニとヒソヒソする。

『それ以上は差額がチャージされるってことかな?』

『分からないから$12以下のやつにしておこう』


アペタイザーが運ばれてくる。

エスカルゴは分かるけど、この真ん中に鎮座しているパンらしき物体は何なのだ。

パクッ、もにゅもにゅ...

...何かソース以外の味はあまりしない。食感も良くないし、後味が泥臭い...

もう、これは、大後悔時代突入だ。

『ウォーリー、味見してみない?今日から私たち、友達でしょ?』

『いや、友達じゃない』

1つずつウニとクマに強制あーんして、残りは泣きながら食べた。そしてパンの意味を理解して絶望した。プレートに残ったカタツムリ汁をつけて食べろと言う事か!

メインはステーキを選んだ。これでも他の人が選んだものより小さい方。アメリカだ。

よく分からぬデザート。甘いオートミールとナッツのカリカリしたものの下にはチェリーなどフルーツを甘く煮たものが入っている。

No Sugar Addedって書いてあったけど、普通に脳天が破壊されそうな甘さじゃないか。アメリカだ。

これまた甘〜い食後酒。


私のMDASネームタグを見たウォーリーが、よく見せて、と声をかけてきた。

AGネームの下に『私をこう呼んでください』と言う項目があって『Crysta』と記入してあった。

『僕の娘もクリスタなんだ。Kで始まるクリスタじゃない。全く同じスペルだよ』

そう言ってウォーリーは襟元を広げた。"Crysta"と書かれたタトゥーが彫られていた。

偶然同じテーブルに当たって、偶然隣の席に座った人の娘さんの名前が自分のAGネーム(の一部)と一緒とは、何て偶然なんだろう。


食事を終えて、TGを見ていたら『今から12階でスープ始めるよ!』と言うメッセージが投稿されていた。

出発のだいぶ前に、『AGをたくさんジャグジーに詰め込んでIngressスープを作ろう』なんてクレイジーな話し合いが行われていたのは記憶に残っていたが、マジでやるとは。


若干疲れていたけど、楽しそうなので水着(ラッシュガード)に着替えて、ウニと合流。

『クマは?』

『寝てる』


外は雨が止んで、風も穏やかになっていた。

ソフトバンクからSMSが入った。ここからは『海外パケットし放題』の区域らしい。私は『アメリカ放題』というサービスに入っていて、今まではその電波をチクチクと拾っているのが確認出来ていたけど、どうやらアメリカ領海を抜けて他の国の領海(キューバではないかな、とウニさん予想)に入ったらしい。確かに知らないキャリアの電波を拾っている。海外パケ放は定額だけども、繋げてしまえば通信料が当然発生してしまうし、船内Wifi(有料)に加入しているので繋がってしまわないように設定を確認した。


下のデッキを見下ろすと、ジャグジーに5~6名入っているのが確認できる。『AGかな?』

降りて行くと、ビーチチェアに置かれた荷物にMDASのネームタグが確認できたのでAG連中だと分かった。我々も混ざる。『スープ!!』夕食前から呑み続けてハイテンションのウニが叫ぶ。『スープ!!』膝だけ湯につけた状態で腰掛けた、長髪の首謀者らしいAGが『スープ!!』と叫び返す。私も大概酔っていたので、TGに『もっとたくさんのエージェントを集めてXMの濃度を上げる必要がある。今すぐ12階のIngressスープに加われ!』と書いたりした。


1時間は入っていただろうか...

新しくAGが入ってくる度に歓声が上がる。PoCのdayostephさんまで入って来て大盛り上がりである。

入るつもりのないAGが覗きに来ると 『Join the soup! Join the soup!(スープに加われ!)』 のハイテンション大コールで、誘いまくる。こんなにジャグジーが人で埋まる事なんてあるのだろうか。途中でのぼせて抜けたりした人もいたようだが、最大38人まで入ったらしい。


『明日は50人を目指す!』...とスープ王は意気込んでいた...のぼせても知らん。


プールがクローズする23時頃にスープはお開きになった。

ウニと別れ、自室へ帰ってラッシュガードをシャワールームに干す。手を洗うとジャグジーの塩素が残っていてヌルヌルとしたが、酔いも手伝ってかシャワーを浴びる気力も無い。寝間着に着替えてベッドに倒れ込む。長い一日だった。明日はずっと海の上。長いフライト、フォートローダーデールに着いてFS、墓ミッション、そして搭乗して出港、全てがおっかなびっくりで知らない事ばかり。新しいインプットがたくさんで、楽しいけどずっと駆け足をしているようだった。何より時差ボケで碌に睡眠を取れていない。明日のイベントと言えば午後のMDASカクテルパーティーと、夕食のフォーマルナイトだけ。やっとゆったり出来そうだ。


ところでアメリカのホテルとかは何で枕が何個も置いてあるんだろうな?4個とか多すぎじゃね?まぁいいや。そう思いながら布団に潜り込んだ。すぐに意識を失ったと思う。



翌朝、世にも恐ろしい事が起ころうとは、私は想像もしていなかった.......。


写真:@CrystaTech @coverlet @uni8

次:Mission Day at Sea - DAY2 船上の日 -

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